「チッ」
玄はキムチチャーハンを頬張りながら、納得がいかないらしく
舌打ちを鳴らしました。
それはまだ玄と出会って間もない頃、
夜中に何人かで中華屋に行った時の事です。
「チッ、イマイチだぜ。」
玄の目はもともと大きいうえに、少し怒りが混ざっているのか、
その大きい目を更に見開いていました。
こめかみに血管が浮き出ています。
「ここのチャーハンうまくね~な~。ったくよ~」
そんな雑言をはきながらも、
チャーハンは口にどんどん運ばれていきます。
そして最後の一口をすくい、
口の中に頬張り、
「チッ!」
とやった後、
「おばちゃん、もう一杯!」
えっ?青汁の宣伝?
私は表情も含めた発言と、おかわりとの矛盾に
目が飛び出しそうになったことを覚えています。
こんな感じの始まりです。
しかし、これはほんの序の口に過ぎません。
つづく
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