見事に男湯の湯船が目の前にありました。
蛇口をひねります。
二、三分待ちましたが、なかなかお湯が温まりません。
これは温泉なのでしょうか?
「こりゃ、沸かし湯ってやつだな。」
「そうか、それならボイラーがあるはずだ!」
何ともタチが悪い。
止めようなんて誰も言いいません。
むしろ皆の目は、
なんとしてでも入ろうという執念で燃えていました。
そしてついに建物の奥に、
野外トイレの大きさのボイラー室を発見したのです。
「こっ、これだ!」
ボイラー室に鍵はかかっていなかった。
しかし肝腎のスイッチが見つからない。
用心してホコリのついたボタンはもちろん触らず、
普段使っている様子の物をいくつか押してみました。
しかしどれも反応しません。
メインスイッチはどこだろうか。
再び三人は考えます。
「こりゃ、ブレーカーが落ちているに違いない。」
スタッと玄が立ち、
スルリと建物の中に入り、
ブレーカーを探しに侵入するのでした。
つづく
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