「いや、おめら~にはわかんね~んだよ。入ってね~んだ。」
腰痛は専売特許と一歩も引きません。
玄に痛みの災難は続きます。
阿波踊りを見ようと徳島に入った当日、
急激な歯の痛みに襲われました。
長期間育てていたらしく、
その痛みとの激闘ぶりは、見ているこちらも苦痛でした。
正露丸を詰めてみたり、
根治水を塗ったりしましたが一向に効かない。
玄は右手で頬を押さえ、鬼の形相と化していきました。
「歯の痛みは、この腰が入ってないことからだ。全ての原因は腰だ。」
痛みで宇宙空間へでも行ったのか。
阿波では祭りの匂いがぷんぷんして、
人々の高揚が感じられました。
私達は玄にこのままだと祭りを楽しむことができなくなるので、
歯医者に行くように勧めます。
所持金は底が見えてきましたが、
それどころではないでしょう。
強く説得すると、玄はガバッと立ち上がり、街中へ消えていきました。
一時間後、右手で頬を押さえているものの、
幾分さっぱりとした顔の玄が戻ってきました。
詰め物でもしてもらったのでしょうか。
「いや~、やっぱり腰だったぜ。
マッサージしてもらったら、痛み飛んだ。」
腰?マッサージ?
なけなしの金でどこ行ってるんだ!
私達は返す言葉が見当りませんでした。
つづく
*玄は来月11月5日に旅立ちます。
そんなロマンに多大なお金をベットした彼に、
カンパを募りたいと思います。
間接参加で楽しみましょう!
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