12.19.2007

ホメオスタシス 2

ホメオスタシス(生体恒常性)
をつかさどる体の器官で一番関係が深いのが
自律神経だと私は考えています。

神経は脳、脳から背骨を伝って伸びている脊髄(せきずい)
が大元にあります。
それらから枝が出て体の隅々に
神経の糸が張り巡らされています。

その役割として、まず体性神経があります。

・運動神経…歩く、物を取るなど、脳から指令を出して
        体(筋肉)を動かす神経をいいます(遠心性)。
・知覚神経…痛い、熱い、やわらかいなど、外部環境が皮膚
       などに触れてその感覚が脳に伝わる神経(求心性)。

これらは普段の生活において意識しやすいですね。
仮にオモテの神経と名づけましょう。

これとは逆にウラの神経(仮に)があります。
こちらは普段の生活では意識することもなく、
また感じることも、意識のもと指令を
出すこともない神経があるのです。

それを自律神経といいます。
交感神経と副交感神経です。
この二つも相対する働きをします。

自律…おのずとりっする
読んで字の如しです。

個々の生物が遺伝子的に連綿と受け継いできた生活のリズム、
自然、環境との順応性など、その状況下において
体の内部を勝手に動かしたり、止めたりします。

自律神経
長い時を経て体内に獲得してきた自然のリズム。

例えば、少し古いですが、
狩りに出て獲物を間近にした男の体内を覗いてみると、
瞳孔が開き、血管は収縮し、心拍数はドキドキ上がり、
当然血圧は上昇。胃腸は活動を止めます。
これらはこの状況にふさわしい体の内部の状態です。
これを交感神経といいます。

戦争モード、会社でやらなければならない仕事モード、
喧嘩モード、対戦型スポーツモード、イライラモード

これに対して
狩から家に帰った男は
血管が緩み、心拍数が下がり、胃腸が動き、お腹が空き、
そして食べて、瞳孔が収縮し、欠伸が出、眠くなります。
これを副交感神経といいます。

主にリラックスモードですね。

この自律神経二つが一日の中で交互に作用し、
バランスをとりつつ、体の各部位(主に内臓、脈管系)
を動かしたり、止めたりします。

このバランスが崩れた時、
自律神経失調症、高血圧、婦人科系の疾患、
糖尿病、メタボ…
様々な現代病につながっていきます。

自律神経
活動モードとリラックスモードのバランスこそが
ホメオスタシスを保つ大きな鍵だと考えます。

では、その自律神経、
どのように安定させたらよいのでしょうか?

                        つづく

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