12.05.2007

Grateful Dead

私の己を大きく決定付けたものに、
グレートフルデッドというバンドの存在があります。

世界一のガレージバンド。
その存在は、日本ではそれほどの認知に至りませんでしたが、
本国アメリカでは、このバンドがライブをすれば
街の人口より追っかけが増えてしまうこともあるほどでした。

たかがバンド、されどバンド。

強烈な掃除機がごとく吸い寄せられ、
グルグル回転し、大いなる宇宙へ誘われる。
フワフワ遊泳し、
たまに貴重な哲学を発見して、
「はっ」と我に戻る。

一曲でそれを体感する時もあれば、
一ショウ全体の時もある。

以前書きましたが、
私の好きなビート、
それは遅い、速いを繰り返しながら、
螺旋階段をウネウネと駆け上がる厚みのあるビート。

単調ではなく、
間延びした時間とタイトな時間をうまく融合させたような…
そんな間を追い求めていたからこそ、
「はっ」という瞬間、
もしくは閃光を観客は感じてしまう。

このバンドはとても寛容でした。
芯さえ通っていれば、特定のものにこだわらない。
「いいものはいい」と取り入れていました。

カテゴライズしてしまうと、それしかなくなり、
大事なものを見逃してしまうことがよくあります。
私の20代は、そんな哲学に惹かれたはずが、
「グレートフルデッド」しかないという逆説に陥っていました。
それほどこのバンドは引き寄せる力が凄いのです!
まさに青春でしたね。

この瞬間に音を吹き込む。
二度と起こりえない、体験できないこの瞬間の共有。

掟なんてありません。
「楽しむこと」
これが共通の、見えない合言葉。

1993年1月24日
この日が私のグレートフルデッドを初体験した日。
http://www.dead.net/show/january-24-1993

この世界に一歩踏み入れ、それから人生は大きく変わりました。
私の魂には、ここで体験したことが深く根付いています。

これから自分なりに伝えていければ嬉しいですね。

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