3.08.2008

マイノリティーはもう吠えない 11

去年、友人の紹介で知り合った誉(ホマレ)さんの運営する
障がい者通所事業所  「晴れる屋」に行って来ました。
http://www.hareru-ya.jp/index.html
(代表メッセージをお読みください)

誉さんはハーレ乗りで
グレートフルデッドが好きな元バンドマン。
楽器を作り、直すこともやっている、
多彩な顔の持ち主。

そんな彼の運営する作業所は笑いと、
純真さに満ちていました。

昼ごはんを一緒に食べたのですが、
その時のやり取りは、とても見ごたえのあるものでした。

若いA君が年配のBさんの弁当箱から
「取替えっこしよう」と鶏のから揚げを取り、
変わりにポテトを二個入れて取引を成立させました。
どうにも不釣合いなトレード。
しかし年配のBさんはおっとりした人で「いいよ~」って
意にも介さない感じでした。

パンをちぎっては誰かにあげ、
あげた人のおかずをもらう。
こんな昔懐かしい光景が繰り広げられていました。

自閉症、ダウン症、知的障害…
分類で分けるといろいろとあるのでしょうが、
誉さんは、そもそも障害者というように分けるのが嫌いらしく、
人間として接しているようでした。

そんな誉さんの創るワールドで彼らは自由に
生を謳歌している。
そして、お互いのできること、できないことを感じ取り、助け合い、
決して個の領域を侵さない距離感を作っていました。
各々が役割を生きている。

ある女性は学校に行っていたとき、
一日に何度かグワー横になったり、
暴れることが多かったようです。
誉さんは学校の規制に無理があったのだろうと言います。
晴れる屋に来てからというもの、役割を見つけ、
今では、その人がいないと事が運ばないそうです。

この世界観は一言で言うと調和
心が和みます。

しかしこれを運営するという視点に立つと違うようです。
年々絞られる補助金は誉さんを苦しめます。
世の中の作業所、その他の施設、
これからどう運営していけばいいのか
困っている人が多いのが現状です。

誉さんは皆で物を作って、売り、
その売り上げで運営していきたいと考えているようです。
そうなれば社会での完全自立となりますね。

そうなってほしい。
彼らがさらに生きがいを持つことになり、
世の中に普通に存在するようになれば世界が変わる。

私の動きが少しづつ見えてきたような一日でした。


音楽会にも参加。音はさらに彼らを解放させる。
コスモス!


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