4.01.2008

日本発! 和(ワ)のススメ 4

「和」
この漢字の成り立ちを探りましょう。

漢字の語源を探るならば
白川静先生の著書を紐解くのがいいでしょう。

漢字は象形文字からきているので、
語源は字形から推測していきます。
これは普通の辞書に載っている、ごくありふれた解釈。

例えば、学研の漢和辞典を引いて
「和」を見てみますと、
―禾(アワの穂が、まるくしなやかに垂れた様子)
  と口を合わせた字で、禾が発音を表す。
  まろやかで、かどばらない様子。

イメージがつきやすいですね。

しかし白川先生にかかると違った角度になります。
白川先生は漢字が生まれた時期の、
文化的背景に焦点をあわせます。

漢字は文明を生みました
つまり漢字は文明化する前の
原始的な背景から作られたものなのです。
シャーマニズム

白川先生の解説は
神、祈り、祝詞、鈴、霊、儀式、動物などなど、
その時代に間違いなく執り行われていただろう、
シャーマニックな行事、物等から推測し、
文字を解説しているので、
とても趣き深いものとなっています。

白川先生的「和」

―禾は軍門に立てる標識の木の形。
 禾を並べた禾禾(れき)は軍門の形である。
 口は、さい(A を丸くして逆さにした字)で、
 神への祈りの文である祝詞を入れる器の形。
 さいを置いた軍門の前で誓約して講和する
 (戦争をやめ、平和な状態に戻す)
 ことを「和」といい、やわらぐ、なごむ、の意味となる。


平和な状態に戻すのはいいことですが、
戦争が先にあるというのは隠しようのない事実です。
人間は何千年も前から変わっていないのか…
平和を考えると性悪説になってしまいがちですね。

白川先生の語源はこうなっています。
しかし、時は何千年と変化しています。
それと共にその字の持つ意味もじんわりと膨らみます。
ですから真の意味は今の視点から探るべきでしょう。

「和」
もう少し意味を探ります。

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