6.06.2008

東北巡礼 2 ROUTE 103

これほどまでに運転がワクワクする道があるだろうか?

国道103号線
青森から十和田湖へ抜けるこのルートを考案した人は、
後世に偉大な遺産を残しました。

道…
ただの交通インフラとしてみると味気がない。
しかし、車窓から見る景色と一体化した建造物としてみると、
それぞれ独特の顔があります。

・阿蘇山を左手に見てなだらかなUP&DOWNをくり返す
 国道265号線

・秋吉台を突っ切る、秋吉台道路

・左手に宮崎日南海岸、路肩にヤシの親玉フェニックスを
 見ながらの国道220号線

・本州最北、竜飛岬に通じる国道339号線

これらは私のお勧めする景色と一体化した道路です。

その中でも103号線は特上の建造物といえるでしょう。

青森市を抜けると、みるみる建物が減っていきます。
しばらく登りが続きます。
雲谷を越えたあたりから面前に
八甲田山がドカーンと現われます。

まずは萱野茶屋
緑の草じゅうたんが広がる
この高原から見る八甲田山はとても勇ましい。




その後、八甲田山麓の酸ヶ湯温泉が見えたので、
一風呂浴びます。
http://www1.odn.ne.jp/~sukayu/

舐めてビックリ。
本当に酸っぱいのです!
今回三つの温泉に入りましたが、
ここが一番のお気に入りです。



酸ヶ湯を出、猿倉温泉を越えたあたりから
ブナ原生林ジャングルに突入します。
ブナはまるで竹のように整然と真っ直ぐに伸びています。

屋久島のことを思い出しました。
杉を中心としたあらゆる植物が、
我のみ生存の資格者といわんばかりに光を求め、
争っているように私の目に映りました。

ある者は大きな木の枝に根を下ろし、
ある者は石の上に根を下ろし、
ある者は朽ちていきそうな木に
覆いかぶさるように根を下ろし…

光さえあればどこでもいい。

その森の中は常に霧に包まれ、
コケの深い緑が霧で霞み、
ヒンヤリとした怪しい感覚におそわれます。

それに比べ、ブナの原生林はきちんと整列している。
細いのから太いのから、
まるで助け合っているかのよう。
森を覆うブナの葉が光のフィルターとなり、
森の中は黄緑そのもの。
黄緑の原色は常識ではないとされますが、
ここでは黄緑の原色が存在します。



これが調和が取れているのかどうかは分かりません。
もしかしたらブナは長い年月をかけて他の種を駆逐し、
ブナだけの世界を創り上げたのかもしれない。
強い種だという事は分かりました。

ブナの森を越えると混合種の森に変わり、
道の脇に川が流れ始めます。
ここから奥入瀬の始まり。
土手などなく、ただ道に沿って渓流があり、
それが長く続きます。



ここは観光地になるだけあって景観は素晴らしい。




森のトンネルが終わり、十和田湖が目の前に現われます。
それまで視野が限られていたのが、一気に解放され、
十和田湖の美しさに気が奪われます。




国道103号線、
是非鑑賞あれ!


乙女の像。一番いい場所に造られました。あ~



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