10.03.2008

お邪魔します!ですよ!

分子生物学者 
福岡伸一氏(『生物と無生物のあいだ』の著者)のコラム
日経新聞の夕刊に週一で記載されているので
楽しく読ませてもらっています。

今日は昨日のコラムから。

 ニッチとは本来、産業などで使われるような「隙間」の
 意味はなく、生物学では
 「自分の適所」
 という意味らしい。

 生物は自分の生活空間を限定し、
 食べるものを限定する・・・
 他種との競争をできるだけ避け、
 棲み分けを行っているのです。

 ある音響学者がボルネオの熱帯雨林で、
 そこに存在する音を録音し、周波数を解析しグラフ化すると、
 そこには、互いに重ならない縞模様が見えたといいます。

 つまり音の世界においても棲み分けができている、
 ニッチがあるということなのです。

 しかし、上空をジェット機が横切ったその時、
 その整然とした縞模様に
 大音響が容赦なく突き抜けてしまった・・・


人間はいつから鈍感になってしまったのか?
きっと「便利」と言う麻薬を得るために、
大切な感覚をササゲモノとして差し出してしまったのでしょう。

棲み分けより支配。

この構造では人間から見た地球の秩序とは
上から下へ矢を突き刺すがごとく直線的で、
箱の中に無理やり押し込めるがごとく暴力的で、
誰からも干渉受けまいと唯我独尊となるのです。

おいおい!
お前一人で生きているのか?

すでに時遅しなのか?
人間の開発力は留まるところを知りません。
他種の領域を侵してまで力を誇示しようと懸命です。
もしくは欲が伸びているのでしょう。

見知らぬ他人に土足で家に踏み込まれたら、
誰もが怒り、恐れ、出て行ってもらいたいと思いますよね。

そのように上記から解ることは、
生物は棲み分けしている。
もちろんクロスオーバしている場、音、食・・・
などがあるのですが、
その領域に立ち入った場合、

「お邪魔します!」

と一言かけあっているのではないでしょうか?

人間だって、そであるべきだと思うのです。

今更その場がどこにあるのか解りにくいのですが、
常にアンテナをはり、
その気持ちを忘れずにいれば間違いないと、
このコラムを読んで感じました。

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