5.13.2009

葉山芸術祭

本日は田中マイコが書きます。

第17回葉山芸術祭に行ってきました。
去年、ある雑誌でその存在を知り、
ずっと行ってみたいと思っていました。

海と山、のんびりした空気の葉山町
車1台がやっとの細い道に点々とあるギャラリー
個人宅を開放してアート作品を展示するスタイル

参加している店(個人)は100以上あるのですが、
それぞれ開催期間が違い、しかも平日で
オープンしているところは少なかったのですが、
いくつか見て回りました。

engawa cafe&restaurannt」内の
「手ぬぐい・りんりん」の手ぬぐい
手ぬぐいってタオルより自由で、確かにアート。
古民家を改装したengawaの雰囲気も素敵でした。

「閑」の味わいのある色の衣や器
「あかり」にて展示された「Yogu」染め物

ひょうたんランプ・古布の帽子・水彩画
の展示(作家さんは別々)をされているギャラリー
こちらは谷吉さん(ひょうたんランプ担当)の個人宅。
伺った途端、3人のおばさまから大歓迎され、
お茶とお菓子までご馳走になりました。

私も自己流でひょうたんランプを作ったのですが、
ひとつ残っているひょうたんは未だ手つかず・・・
とりかかるきっかけになればという気持ちもあったのですが、
それ以上に沢山のひょうたんと作り手に心動かされました。

主に谷吉さんのご主人が作っているとのことですが、
この日は不在。でも奥さまの勢いはすごかった!

ひょうたん部屋の電気を消し、ランプに明かりを灯しました。
壁に映る光と影のコントラスト。
細かく見るとVの字型の光が無数に飛び散っていて
全体に身を委ねるとやわらかな光の世界へ連れて行かれる。

一つ一つ由来やコンセプトを丁寧に説明をしてくださる奥様。
最初は奥様が始めたけれど飽きてしまい、
根が細かいご主人が引き継いで、という経緯があるとのこと。
お二人で、10年で200個以上制作したそう。

部屋を明るくすると、色とりどりのランプたち。




最初はひょうたんに穴を開けるだけだったのが、
部屋が明るいときも置物として楽しんでもらいたい
という思いがわき上がり、カラフルな作品が生まれたそう。

「私はいたずら好きで、人を驚かせるのが大好きなの」
とチャーミングに笑う奥様は、実は70歳を超えた方。
「驚かせ楽しませることばかり考えている、アーティストね」
内に秘めたパッションをひしひしと感じました。

虫喰いで穴が開いてしまったら、その穴を星に見立て、
表面がしわしわのひょうたんなら、それを活かした作品に。
「工夫をすれば、欠点なんて何もなくなるのよ」

飛行機で隣り合わせただけの外国人を家に泊めてしまう!
という谷吉さんはかなりツワモノだと思いますが、
今回出会った葉山の方々の
初対面の人に対する垣根の低さには、和みました。

すっと同じ空気に入るナチュラルな雰囲気。
作品や意図を誇示しないのに、
しっかり伝わってくる作品への愛情。
そして、積み上げてきた時間と思いを感じさせるまっすぐな目。

個人宅を開放してアートを謳歌するというスタイルは
葉山在住の方々のキャラクターがあってこそ、でしょう。
来年はもっとゆっくり回りたいです。
今年の開催は5月17日まで。おすすめです。


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