ガチで自分の過去と対峙する。
意識の奥底の引出しに仕舞っておいた、
負の秘密・・・
キツイ。
心が折れそうになる。
しかし、さらに助けを求める声がかすかに聞こえる。
「ここだ~、ここだ~、出してくれ・・・」
まだ出すのか?
いや、本当は知っている。
ふとした時に頻繁に顔を出してくる、
力で奥底に仕舞おうとしていた、
イヤな僕の過去・・・
実は、本当にやってしまったことは奥底にない。
表層にある。
ただ、視界の端っこに包みをして置いてあるだけなのだ。
だから内観しにきた。
実はそれを視界の端っこで知っていた。
この包みを開けないと・・・
キツイ。
なんてことなんだ。
肩にかかる重圧で押しつぶされそうだ。
自分が悪い。
めちゃくちゃだ、どうかしてる・・・
面前の屏風にモザイクがかかったように、
視界が揺れた。
視界が揺れ始めると、
次に、意識に霧がかかってきた。
おかしい。
一瞬、夢かと思う。
頭を振る。
いや、リアルだ。
再び屏風を見つめ、
包みを開けようとする。
すぐに意識と、幻想の間のような空間に潜り込む。
しかし、なんだか気持ちいい。
内観5日目。
ひたすら単調な視界と向き合い、、
自分の内面の旅をしていたことにより、
いつのまにか意識の深層に入り込んでいたのです。
僕は洗いざらい過去を吐き出しました。
最初それはノドに指を突っ込み、
無理やり嘔吐していたような気分でした。
しかし、日に日に意識の深層に潜り込み、
辛さが緩やかに感じてくるのです。
次にそれは宇宙空間に息を吐きかけるように、
やわらかく、軽くなっていきます。
僕は感涙にむせました。
その時、
僕が生産してきた、
辺縁に追いやっていた罪を自分に引き寄せ、
寄り添うことができたのです。
そっと自分の古い友人とハグするような・・・
無視していたって始まらない。
過去は消せるものじゃないから。
それも自分の一部。
存在を認め、一緒に成長していけばいい。
その夜、夢を見ました。
多摩川くらいの大きさの川で大の字になり、
プカプカ浮いていました。
嵐の後だったのでしょうか。
流れは速く、とても濁っていました。
しかし僕は流れていかない。
気持ちいい。
すると僕の背中の方、
川の底から、
タンス、イス、机、洋服、靴・・・
生活にかかわる様々なものが
浮き上がっては急流に飲み込まれ、
瞬く間に下流に消えていったのです!
痛快だ~。
次の朝、
再び内観していると、
すぐにあの空間に潜り込みました。
しかし意識は明るい。
そこには過去を包み込み、
前を見る僕がいました。
霧が晴れ、
視界が地平線の先をのぞこうとしたとき、
ふと、
自分が未来に向けて果たさねばならないこと、
ミッションが舞い降りてきたのです。
僕の脚は、
もしかしたら過去の因果からこうなったのかもしれない。
しかし、こうなったからできること、
人生において自分がやるべきことが、
内観によって示されたのでした。
内観
とても地味で、
一歩を踏み出すのにエネルギーが必要となりますが、
心のチューニングにはとてもお勧めです。
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