1.06.2010

経済を考えてみた

これを数式にしろと言われれば無理な話ですが、
どうやら経済の成長にはバブルが必ずあり、
そのバブルは必ず崩壊するという結果があります。

それは自然の摂理というものがあるからです。
ざっくり言えば、良い時あれば悪い時もあるというもの。

本来ならば、その自然の摂理を踏まえつつ、
良い時はそこそこにして、
悪い時を最小限に抑えれば、
総じて失う時のエネルギーは少なくて済むものなのですが、
経済活動においてはそうはいかない。

なぜならGDPを始めとするあらゆる指標は
右肩上がりを前提にしているからです。
マイナスイコール悪のような捉え方。
そこに人間の欲が絡み合うと、
とても大きなバブル→バブル崩壊を産んでしまうのです。

また自由な経済活動において、
そもそも欲を規制することほど難しいものはない。
今回のリーマンショックでは、
国際的な反省点として、
金融規制
(過度なレバレッジの抑制や自己資本比率を高くする)や、
トレーダーを始め金融機関に属する人たちの
所得制限などを設け始めました。

確かに一個人の一年の所得が
100億円を超えたりするのは
普通に考えておかしい。

それがアメリカンドリームと称されると、
そこに参加しているプレーヤーは
あらゆる手を駆使して、
なりふり構わず利益を上げようとする。

しかし経済の難しいところは、
右肩上がりの発展には、
時に、なりふり構わないほどのエネルギーが
必要とされているということ。

ですから欲に規制をかけようとすると、
全体的な経済活動が低下してしまうと懸念する声と、
自由という名の下の規制を嫌うという、
文化的背景も相まって、
なかなか受け入れられにくいのです。
利を上げている人が
ごく一部だというのにもかかわらず!

まあ、これは市場主義経済の発展が
これからどうなっていくのかという
大きな問題でもあります。

さらに付け加えれば、
市場主義経済の問題は、
モノ対モノ、モノ対貨幣というマネーの見えやすい
取引きを大きく超えて、
存在する以前のモノを
少ない資本で何倍もの取引をしたり、
元手の資本、将来的な保障が
まったくない人でもローンが組め、
そんなジャンクなローンを束ねて証券にし、
高金利で市場にばらまくという
何でも金利を付けて証券化という事態が
横行していることにあります。

その国が製造業として生業をしているときには、
モノを売るという単純な行為によって
利益が産まれます。
ただ、アメリカが良い例なのですが、
国が成長すると、製造業は人件費がかかるので
人件費の安い国へシフトします。
そこで製造業が国内から去り、
次に何の価値で利益を生みだそうかと
発想したところ、
それが金融だったのです。

何でも価値付けて
(その価値次第で利率が決まる)
証券化して市場で売買しようというもの。

今回リーマンショックで問題になった一つに、
CDSというものがあります。
それは取引先が債務不履行になったときに
損失を補償してもらう取引。
デリバティブ証券の一種で、
リスクを避ける手段として存在します。
それが当事者間だったら分かりやすい。
しかし、その取り引きはオープンで、
第3者もその取引をできたのが問題だったのです。
どういうことかといいますと、
潰れそうな会社を選んで、そこのCDSを買うと、
いざ潰れたときに損失として保障されるのです。

潰れそうな会社にベットしてがっぽり儲ける・・・

こんなネクラな取引があっていいのか・・・

これが今回のリーマンショックの
一番はじけた要素なのですが、
未だその清算が終わったのかどうか
明るみになっていません。

さて、これが今の欧米の先行している、
市場主義経済のかたち。
良し悪しは今後検証されていくでしょう。

             つづく

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