2.20.2008

マイノリティーはもう吠えない 9

月に一度の楽しみに侑志君の施術があります。
侑志君はこのシリーズの最初に登場しています。
http://neo-activism.blogspot.com/2007/10/blog-post_07.html

相変わらずトークは次々と頭に浮かんだことを
マシンガンのように繰り出してきます。
それが学校のことだったり、介護の人のことだったり、
私の知らないことを唐突に話し出すので、
アレコレ類推して話の内容をつかむ感じになります。

私が来ると大好きなマックに行けると思っているのか、
すぐにマックの話をしてきます。
しかし、侑志君は元来恥ずかしがりやなのか、
直接「マックに行きたい」とは言いません。

「終わったらどこ行く?」
「あの~、あったじゃん、チケット取る所」
「あそこの、エレベーターで下行く、ほら、あそこ!」

慣れてきた私は
「え~、どこだったけ?」なんてはぐらかすと
笑いながらモジモジします。
屈託がない。
一緒にいると、こちらが逆に癒されます。
毎回誘ってくれるニックさんに感謝ですね。

今や侑志君は私が来て何をやるのかを解っているようです。
ベッドを作って「さあ、やるよ」と言うと、
するりとベッドに上がり、うつ伏せになります。



気持ちいい、痛い、だるい等、
侑志君は自分の感情を出す術を知らないので
こちらはなるべく感覚を研ぎ澄まして、
魂の会話を心がけようとしています。

さて、ここで私が侑志君にすべき施術は
脚の可動性、筋力を確保することです。
膝が真っ直ぐ伸びず、足首に安定性がないので
踏ん張るという行為をしなくなりつつあります。
上半身にばかり頼るので
今後、脚の筋肉の弱化が進むことが予測されます。



侑志君は、このままだと機能が落ちてしまうことが
理解できないので積極的にリハビリをすることもありません。

悩ましい…

機能を使わなくなると、
脳の指令が筋肉にうまく伝達できなくなります。
それが続くと動かし方を忘れてしまうのです。

これを食い止めないといけない。
まずは固まった筋肉をストレッチして伸ばしてあげて、
その後負荷をかけて、下に蹴らしたり、
脚を持ち上げたりさせて筋力アップを図りながら、
神経の伝達路を確保していきます。



侑志君も慣れてきています。
この負荷をかけた運動を
毎日十分でもできればいいのですが…

何よりも侑志君が気持ちよく感じてくれることが大事ですね。


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