3.13.2009

チェ・ゲバラ 28歳~39歳

チェ28歳の革命を先月に
チェ39歳別れの手紙を今日観にいきました。

合計4時間半の大作ですが、
僕の気持からすると、
戦闘シーンを少なめにして一部にまとめてほしかった。

特に39歳の後半、ボリビアでのゲリラ戦で、
チェを取り巻く兵士たちの厭戦気分ばかりが伝わりましたが、
チェの思想的なものが、
28歳の時よりも目立たなくなっていたのが残念でした。

数多くの名言を残していますからね。

そもそも、この映画を観た人もそんなにいないでしょうから、
今=チェとはいきませんが、
死して40年が経とうとしているのに、
なぜこれだけ輝き続け、心を捉えて離さないのでしょうか?

イデオロギーに共感している人が多いとは思えません。
銃を持って戦おうと思っている人もいないでしょう。

では、チェとは何なのか?

彼の言葉を引用してみます。

「僕を導くものは真実への情熱だけだ
 …あらゆる問題について僕はこの点から考える」

「世の中で不正が行われるたび、
 怒りにうち震えるという人は、われわれの同志だ」

「もしわれわれが空想家のようだと言われるならば、
 救い難い理想主義者と言われるならば、
 できもしないことを考えていると言うならば、
 何千回でも答えよう、そのとおりだ、と」

「子供達へ。
 …世界のどこかで誰かが不正な目にあっている時
 痛みを感じることができるようになりなさい。
 これが革命家において、最も美しい性質です…」

ああ、しびれる・・・

そう、チェの言っているのは思想でもイデオロギーでもなく、
純粋な人としての在り方なのだと思うのです。
それを表現する手段が時代とあいまって
チェ・ゲバラが生まれた。

未だに純粋なチェのエッセンスに共感できるということは
裏を返せば、社会的な構造が40年前と
何ら変わらないということでしょう。

そこなんですよ。

テクノロジーばかり進んで、おろそかにしてきたもの・・・

僕はチェを最後の革命家と呼んでいます。
武器を使用して世界的な革命がおこることは思えません。
地域でクーデターのようなものはあるでしょうけど。

そう、時代は進んでいるのです。
急速にグローバル化が進み、
ネットの世界がさらに地球を小さくした今、
チェの時代のロジックは過去のものになりつつあります。

しか~し、
実はまだ大きな革命が一つ残されていたのです。

それは、人間そのもの。

一人一人の己の中の革命が一番大きな革命だった!
そしてそれは今ある問題のほとんどを
解決してしまうだけの力を持っています。

人間はとかく自分のことを棚に上げやすい。

例えば環境問題。
「あの製造装置がCO2たくさん出すからワルモノだ」
これは分かりやすい。

しかし、先進国の人間が食料から摂るエネルギー量は
余り過ぎているという事実があります。
その人たちがいくら唱えようとも、
まず自分がダイエットして、見本を見せてよって
思わず突っ込みたくなるわけです。

チェが言っていた不正も然り、
戦争、紛争も然り、
怒り、不満、批判・・・

問題は自分の外にあるのではなく、
内側にあるということにそろそろ気づくべきだと思うのです。

そして最後に残された、
内なる革命に歩みを進めることが、
今、この時代に求められているのではないでしょうか。

静かでいて、とてつもなく大きな革命・・・
すでにポツポツと始まっているかもしれない。
人気ブログランキングへ

0 件のコメント: